University of Virginia (UVA) があるVirginia州Charlottesvilleは治安がとても良いため生活しやすく、静かで研究に集中しやすい街です。 近くにはShenandoah国立公園があり、自然豊かなAppalachian rangeをすぐ近くに感じることができます。 暖かい時期は、休日にShenandoahにドライブに行くなどして楽しむことができます(国立公園の年間パスを購入しました!)。私は、学部時代からポスドクまで、13年間、東京大学の野崎智義教授のもとで腸管寄生性原虫である赤痢アメーバの分子メカニプへ進むためにも、博士課程在籍時から、海外で研究に挑戦したいという気持ちがありました。 2020年に学位を取得しましたが、コロナ禍であり、学位記は郵送のみで卒業式はありませんでした。 そのような状況で留学先を探し始めましたがなかなか見つからず、野崎研で新たなテーマに注力しつつ、留学先候補を探しておりました。 野崎研では、「貪食」に関連した分子機構について興味を持って研究を行っていましたが、「死細胞の貪食」について研究するために、Virginia大学 医学部への就職が決まったのは、2022年の末でした。考える機会も増えました。 何気なく考えていたことを言語化し、1年後の2023年末に渡米し、私のアメリカでの研究生活が始まりました。 日本の研究室でも、多様な国籍のメンバーと研究を進めていましたが、やはり異国の地となると生活も含め、慣れるのに時間がかかりました。 ですが、アメリカでの研究は、研究環境が日本とは大きく異なるため日々多くのことを学ぶことができ、留学から1年以上経った今でも、研究者としてより成長できる機会に恵まれています。 また、「研究」というものに対して、自分がどう考えているか、どのような研究をどう進めたいのか、話し合う機会や考える機会が増え、それに対しどう行動するかをそれをもとに考える機会が増えました。 これにより、自分の中の「研究」というものをはっきりと捉えることを試みるようになりました。 これは、私の中では大きな進歩だと感じており、自分がどう研究を進めたいのか、どのような研究をしたいのかを自分が認識できたことが、1年間のアメリカでの研究生活において、一番の収穫であると思っています。 今後もより良い「研究」ができるように精進したいと、渡米2年目の今、感じています。また、大学ではポスドク同士でのつながりを提供するような機会を多く用意してくれています。 これにより、他の研究室、他の分野のポスドクや博士課程の学生と知り合いになることができ、研究についてのDiscussionをしたり、お互いの知識を共有したり、実験操作を教え合ったりする機会が多くあります。 これは、私にとっては新鮮で、研究をより楽しく感じています。 また、ポスドクのキャリア形成のためのセミナーなども数多く用意されており、UVAはポスドクをする環境としてはとても良いのではないかと感じています。最後になりましたが、このような素敵な機会を与えてくださった上原記念生命科学財団様、受け入れてくださったDivision of Nephrology, School of Medicine, University of Virginiaの皆様、たくさんのアドバイスや助けをくださった東京大学医学部生物医化学教室の皆様に感謝を申し上げます。University of Virginia School of Medicine東京大学医学部国際保健学専攻生物医化学教室渡 邊 菜 月University of Virginia、Charlottesvilleでの研究←世界遺産にも登録されている UVAのThe Rotundaアメリカ東海岸 Virginiaズムについて研究しておりました。 新たな経験をし、次のステッ 67
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