り、マクロファージやミクログリアの研究を行っています。 人格ただいております様々な方々、団体に厚く御礼申し上げます。 今後とも御指導・御□撻何卒よろしくお願い申し上げます。2023年4月からアメリカ、ノースカロライナ州のダーラムにある、Duke University(デューク大学)のDuke Eye Centerに留学しています白木暢彦と申します。 先般上原記念生命科学財団から海外研究助成を賜り深く感謝しております。 デューク大学は、ノースカロライナ州東部、リサーチトライアングルと呼ばれる研究や教育が非常に盛んな地域にあります。 リサーチトライアングルとは、ノースカロライナ大学チャペルヒル校があるチャペルヒルと、ノースカロライナ州立大学がある州都す。 渡米するまで全く知りませんでしたが、リサーチトライアングルとは、アメリカ東海岸を代表する高等教育機関や研究所が集中する世界でも有数の学術都市とのことです(Wikipedia参照)。 緯度としては、北緯34-36度に位置し、大阪とほぼ同じ緯度となっており、日本の四季に近いものを感じることができる非常に過ごしやすい場所です。 私はダーラムに隣接するケーリーに住んでおり、Duke大学にも車で20分程と程よい距離にあります。 ケーリーはダーラムと比べて新しい街で治安も良く、生活や子育てするには非常に良い環境です。 アメリカはインフレが強く家賃などの生活費は日本と比べて非常に高いですが、ニューヨークやサンフランシスコに比べればかなり安いようです。 それでも、折しも大変な円安も加わり(執筆時点1ドル158円)、全ての物価や家賃が非常に高い状態です。 アメリカでの研究生活と私生活はそれらの点を除けば素晴らしい点がたくさんあります。 私は家族(妻、息子5歳、娘2歳)と共に渡米しておりますが、アメリカ社会では子どもが非常に多く、コミュニティや同僚も非常に子どもに優しく子育てしやすい環境となっています。また、多くの子どもを持つ家庭も多くあり、家の近くのスーパーでも人種を問わず3-4人の子供を連れた家族を多く見かけます。 子ども達は現在preschool(日本の幼稚園の年少、年中にあたります。)に通っておりますが、このpreschoolは牧場に設置されているもので、日々森の中で遊んだり、動物と触れ合って過ごすという大阪では中々見られないものです。私の所属している研究室のPIはImmunology/OphthalmologyのDaniel Saban教授で、眼科の免疫系の研究を主体としてお的にも素晴らしい先生です。 Association for Research in Vision and Ophthalmology(ARVO)にてCogan Awardを受賞されるなど素晴らしい業績をお持ちでいらっしゃるにも関わらず、ラボメンバーとの距離も非常に近く、さまざまな指導をしてくださります。 また、他の研究室との共同研究も非常に盛んであり、免疫学、脳神経外科学など様々な分野と共同研究しています。研究室の両隣の席がネイティブなので、アメリカの文化に関しても様々なことを教えていただいており、留学でしか経験できない貴重な時間を過ごしています。 もちろん研究に関してもディベートしており、二人ともImmunologyの専門のため、非常に研究に関する知見が深まっています。 Duke大学には様々な国から留学してきている研究者や医師がいます。 一方、日本からDuke大学への留学生は全科合わせても20人いきません。 円安が非常に進んでいること、アメリカのインフレが凄いため留学費用が上昇していること、など色々な要素があるのだとは思いますが、他の地域では変わらないのか減っているのか非常に気になるところです。 ただ、日本人が少ないことから様々な国の研究者と積極的にコミュニケーションを取れることは素晴らしい経験で、これこそが留学の意味だとも感じておりますので、先達の日本の留学された方達に恥じないよう充実した留学生活を送りたいと思っております。最後になりますが、留学を快諾していただきました西田教授、並びに医局員の先生方に深く御礼申し上げます。 また、ご助力いDuke University, Duke Eye Center白 木 暢 彦大阪大学医学部眼科学教室デューク大学留学体験記Duke Eye Center アメリカ東海岸 North Carolinaローリー、デューク大学があるダーラムを結んだ地区のことで 68
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