私は2022年10月より、アメリカ・シカゴにあるNorthwestern Universityに留学しております。日本では膠原病内科医として臨床に従事した後、大学院に進学し、臨床研究および免疫異常を背景とする肺高血圧症の基礎研究を行ってきました。 膠原病の一つである強皮症に合併する肺高血圧症には、いまだ確立された治療法がなく、循環器内科および膠原病内科におけるアンメットニーズとなっております。 この難治性疾患の病態解明を目指し、世界最大の強皮症コホート意いたしました。 本学では、強皮症に特化した専門外来が設置されており、各科の強皮症専門医がチームを組んで連携しながら診療にあたっています。 私もCardiologyをはじめとする各診療科と連携しながら、強皮症患者さんをリクルートし、私のPIであるSanjiv Shah教授の強みである「心血管障害の早期発見を可能にする運動負荷心エコー」を組み込んだトランスレーショナル研究に取り組んでいます。 研究に参加してくださる強皮症患者さんから、研究への期待や励ましのお言葉をいただくことも多く、日々非常に大きなやりがいを感じております。持たずに生活することが可能であり、私は現在、アパートの19階また、Rheumatologyチームのご協力のもと、強皮症外来の見学もさせていただき、診療面でも学びを深めることができました。帰国後は、この経験を活かし、強皮症診療と研究のさらなる発展に貢献していきたいと考えております。シカゴはアメリカ第3の都市であり、非常に都会的な街です。Northwestern University/Hospitalはダウンタウンに位置し、周囲には超高層ビルやブティック、ホテルが立ち並ぶ治安の良いエリアにあります。 公共交通機関も整備されているため、車をに住み、車を持たない生活を送っております。留学前は大学院での研究と二人の子どもの育児に追われ、日々を波に流されるように過ごしていましたが、留学を機に一息つき、人生を見つめ直す貴重な時間を得ることができたことも非常にありがたく感じております。 また、シカゴで出会うことができた方々とのご縁にも心から感謝しております。 PIのSanjiv Shah教授は、一流の研究者であると同時に人格者でもあられ、「既にある研究の模倣ではなく、0から1を生み出すようなオリジナリティのある研究を行うこと」の大切さを教えていただきました。私の研究に参加してくださった方の一人が、ボランティアで自分の英会話の先生になってくれたり、子どもたちの学校で知り合った保護者の方々とは国籍を問わず助け合い、アメリカ・インド・イタリアなど多様なバックグラウンドを持つ方々と日々刺激を受けながら交流しています。 また、シカゴで出会った日本人の方々とは家族ぐるみの深いお付き合いをさせていただいており、留学生活で得た最も大切な宝は「人とのつながり」であると、日々実感しております。Northwestern UniversityFeinberg School of Medicine夜 久 愛京都大学医学部免疫・膠原病内科学びと出会いアメリカ中央部 Illinois を有するNorthwestern UniversityのCardiologyへの留学を決73 ←19階の自宅アパートから見えるシカゴの夜景
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